スキップしてメイン コンテンツに移動

Windows 10でPer-App VPNによる社内システムアクセス


以前、Workspace ONE Webアプリで社内システムにアクセスする、という内容をポストしましたが(こちら)、実はWS1 WebはAndroidとiOS(iPadOS含む)でしか使用できません。

では、PC系はどうするんだというところですが、VMware Tunnelを使用したPer-App VPNを利用することで同じように社内システムにセキュアにアクセスすることが可能です。

今回は、Windows 10デバイスでVMware Tunnelアプリを使用して、指定したアプリケーションでのみ社内システムにアクセスする、ということをやってみます。

前提条件として、VMware Tunnelの構成とUAGのTunnelサービスの有効化は完了している状態とします。

まずは、Windows 10デバイスにWorkspace ONE Tunnelをインストールします。
(若干表記ゆれみたいになってますが、Workspace ONE Tunnel=VMware Tunnelです)


インストールが完了したら、実際にVPN利用対象のアプリで動作を見てみたいと思います。動作確認のためにタスクトレイからWokrspace ONE Tunnelをダブルクリックして、TunnelのUIを開いておきます。
まだ、VPNを利用するアプリが起動していないので「接続していません」という状態です。


次に、VPNを使用するアプリとして指定したFirefoxを起動し、社内ネットワークのWebシステムにアクセスしてみます。すると、Tunnelアプリのステータスが「接続済み」となり...


社内Webシステムへもアクセスができました。


VMware Tunnelは接続済みの状態で同じURLに他のWebブラウザでアクセスしても、Per-App VPNの対象として指定していない限りはVPNを利用できないのでアクセスできません。


今回はわかりやすく、Webブラウザでの利用イメージといった感じの内容にしましたが、Per-App VPNはブラウザに限らず、クラサバ系のシステムのアプリなどでも利用することが可能です。(個々のアプリで利用ができるか、という点については必ず事前に検証が必要ではありますが...)

また、動作確認でも実施した通り、VPNを経由する通信はあくまで指定したアプリのみなので、昨今のリモートワークの急増に伴い課題になりがちなVPNの帯域逼迫問題の対策としても有効かもしれません。

コメント

このブログの人気の投稿

Workspace ONE Accessに証明書認証でログイン

Workspace ONE AccessではSaaSなどのサービスへのアクセス管理ができますが、クライアント証明書認証の機能も備わっています。 ここでは、Workspace ONE UEMから配信した証明書を使用して、Workspace ONE Accessに証明書認証でログインする、ということをやってみます。 まずは、Workspace ONE UEMコンソールでの作業です。 すべての設定>システム>エンタープライズ統合>Workspace ONE Access>構成 へ移動し、「 エクスポート 」をクリックしてAirWatch認証局のルート証明書をエクスポートします。 次に、Windows向けにWorkspace ONE Access認証用証明書プロファイルを作成してデバイスに対して配信します。 SCEPペイロードを選択し、「 資格情報ソース 」は「 AirWatch認証局 」を選択します。証明書テンプレートは「 証明書(クラウド展開) 」です。 【補足】 上記のプロファイルで配信した証明書は 秘密キーのエクスポートができない ようになっているため、使い回しを防ぐことができます。つまり、私用のデバイスにインポートし直してログインしてしまおう...ということはできない仕組みになっているワケですね。 次はWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 IDとアクセス管理>管理>認証方法をクリックし、「 証明書(クラウドデプロイ) 」の設定を変更します。(UEMのプロファイルで選択した証明書テンプレートと同じ名前ですね。若干の誤差はありますが...) 始めに、「 証明書アダプタを有効にする 」にチェックを入れ、「 ルートおよび中間CA証明書 」のところには先ほどWorkspace ONE UEMからエクスポートした証明書をアップロードし、「 証明書の失効を有効にする 」にもチェックを入れておきます。 【補足】 公的認証局であっても、ここでルート証明書をアップロードしない限り証明書認証はできないので、今回の例では Workspace ONE UEM内部の認証局から発行されている証明書以外では認証できない 構成にすることができます。 少し下にスクロールして「 OCSPの失効を有効にする 」にチェックを入れ、「 OCSPレスポンダの署名証明書 」には

Workspace ONE AccessでOpenID Connect連携

Workspace ONE Accessはその名の通りSaaSなどへのアクセス管理をすることができる製品ですが、Identity Providerの役割を果たすことも可能で、以下のフェデレーションプロトコルに対応しています。  -WS-Federation  -SAML  -OpenID Connect WS-FederationはOffice365と連携する際などに利用したりするヤツですね。 個人的な感覚では、クラウドサービスはSAML認証に対応しているものが多いのでWorkspace ONE Accessと認証連携する場合、SAMLを利用するケースが一番多い気がします。 また、設定ガイド( SAML ベース SSO 統合のドキュメント センター )なんかも公開されており、連携のハードルは比較的低いと思います。 一方で、OpenID Connectの利用に関してはかなり情報が少ない気がしてます... ただ、OpenID Connectも認証連携の仕組みとしては代表的なものの一つではありますので、今回はOpenID Connectを使用してWorkspace ONE Accessと認証連携をしてみたいと思います。(連携先のサービスにはRedmineを使用します。) まずはWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 カタログ>Webアプリケーション とクリックして、Workspace ONE Accessのアプリカタログに載せるWebアプリの一覧を開き、「 新規 」をクリックします。 「 名前 」に入力した値はそのままユーザーのアプリカタログに表示されるので、わかりやすい名称にします。入力したら次に進みます。 【補足】 いくつかのサービスは連携用のテンプレートがあり、「 またはカタログから参照 」をクリックすることで利用が可能です。今回使用するRedmineについても、SAML連携であればテンプレートがあるので比較的カンタンに設定できると思います。 まずは、「認証タイプ」で「 OpenID 接続 」を選びます。(おそらくOpenID Connectが訳されているのでしょうが、何か違うような...) すると、OpenID Connect連携用の設定項目が現れるので、各設定を入れていきます。 「 クライアントID 」と「 クライアント シークレ

Workspace ONE Accessの認証時に管理デバイスを使ってMFAを行う

  Workspace ONE Accessのログイン時の認証として、組み込みのMFA認証がいくつかあります。その一つにVerify(Intelligent Hub)認証と言う認証方法があり、Workspace ONE UEMで管理されているデバイスに認証通知を送信することでMFAを実現することができます。 昔から存在していたVMware Verifyと名前が似ていますが(というかカッコ部分を除けば同じですが...)、VMware Verifyとどう違うのか、どのような使い勝手かも含めて体感してみるために検証してみました。 大まかな流れは以下の通りです。      1.Verify(Intelligent Hub)認証の有効化      2.認証ポリシーにVerify(Intelligent Hub)認証を追加      3.動作確認(Verify(Intelligent Hub)認証でログイン)     Appendix. UEMに加入しているデバイスを持っていないユーザでログイン 1.Verify(Intelligent Hub)認証の有効化 WS1 Accessの管理コンソールにログインし、[IDとアクセス管理]>[認証方法]をクリック後、[Verify (Intelligent Hub)]の編集ボタンをクリックします。 [Verify(Intelligent Hub)を有効にする]にチェックを入れ、[保存]をクリックします。 [IDとアクセス管理]>[IDプロバイダ]をクリックし、組み込みIDPで[Verify(Intelligent Hub)]を有効化します。 2.認証ポリシーにVerify(Intelligent Hub)認証を追加 次は、Verify(Intelligent Hub)認証用のポリシーを設定します。 [IDとアクセス管理]>[ポリシー]をクリック後、デフォルトアクセスポリシーを編集します。 以下の設定にして保存します。 ユーザーは次からコンテンツにアクセスしています:Webブラウザ ユーザーは次を使用して認証することができます:何らかの認証方法(パスワードなど) および:Verify(Intelligent Hub) 【補足】 1要素目の認証方法を設定しないと認証方法のプルダウンにVerify(Intelligent H