この投稿は、vExperts Advent Calendar 2025の12日目です。
引き続きVCFをなんとか自宅で動かせないかとアレコレ考えています。
ということで、前回のポストまででHoloDeckをデプロイする事前準備までが終わったので、いざHoloDeckのデプロイを実施してみます。
ちなみに、タイトルのエクストリーム○○とは、過激な状況や極限状況などで特定のスポーツやアクティビティなどをすることでして、代表的なもの(?)としてエクストリーム出社があります。
ここでは、「エクストリームHoloDeckデプロイ」を"極限まで少ないリソースのホストにHoloDeckをデプロイする"と定義して、その限界に挑戦した(リソースの都合上せざるを得なかった)記録となります。
大まかな流れは以下の通りです。
0.今回使用するホストのリソース詳細
1.HoloDeckデプロイスクリプトの実行
2.Scriptsの作成と配信設定
3.動作確認(デバイス側操作でScriptsを実行)
0.今回使用するホストのリソース詳細
私自身HoloDeckを使ってみるにあたり、インターネット上の情報を色々探してみました。
ミニPCなどにデプロイしたと思われるブログポストなども見かけ、これはうちにあるヤツでもなんとかすれば行けるのでは...?と思い至りやってみた次第でして。
ネット上に数多存在する情報の1つとして、手元のミニPCのリソース情報を残しておきたいと思います。
ちなみに、HoloDeckの要件としては、以下になるので全然足りてません。。。笑
1.HoloDeckデプロイスクリプトの実行
HoloDeckデプロイスクリプトを実行する直前までの準備は前のポストまでで完了しているので、さっそくデプロイスクリプトを実行していきます。
まずはHoloConsoleにリモートデスクトップで接続します。
HoloConsole内のエクスプローラで「C:\VLC\VLC-Holo-Site-1」フォルダ配下にある「VLCGui.ps1」を右クリックして「Run with Powershell 7」で実行します。
まずは「VCF EMS JSON」の入力欄をクリックします。するとファイル選択画面が表示されるので「Holo-Site-1-vcf-ems-public.json」というファイルを選択します。
「CB OVA Location」の入力欄をクリック後、Cloud BuilderのOVAファイルを選択します。
「Prefix for VMs」欄にHoloDeck関連でデプロイされる仮想マシン名の接頭辞を指定します。
「Addtl Hosts JSON」の入力欄をクリック後、「add_3_hosts_ESXi10-12.json」ファイルを開きます。
これでウインドウ左側の設定はあらかた完了したので次はウインドウ右側を埋めていきます。簡単に言うとHoloDeckをデプロイする親となるESXiに接続するための情報を入力し、デプロイ先のデータストアやNWなどを指定する箇所です。
入力が完了したら「Connect」をクリックします。
すると、接続先のESXi上に存在するNetworkやDatastoreが表示されるので、それぞれ適切なものを選択します。
最後に残りの以下を設定し、「Validate」をクリックします。
-Ext GW:親ESXiの外のNWのGW
-Ext DNS:外部NWのDNS
-First 3 Addtl hosts as:None
設定内容に問題が無ければ、ボタンが「Construct!」に変わるので、これをクリックします。
Cloud Builderのインポートが始まるとすごい勢いでデータ転送をしていきます。なんせ30GBほどもあるので。
しばらくするとCloud Builderの再起動がかかり、仮想マシンコンソールの画面が変わりました。IPアドレスなどがバナー表示されるようになりました。
何やら処理をするらしく、再びしばらくCloud Builderの疎通待ちです。
子ESXiたちの作成が始まりました。
子ESXiたちのインストールが開始しました。子ESXiは7台います。試しにその中の1つを適当に選んで仮想マシンコンソールを開いて様子を見てみます。
しばらく待っていると、HoloDeckスクリプトの方でも、すべての子ESXiがオンラインになったのでさらなる設定を始めるよ、というログが出た。
まもなくCloud BuilderのWeb管理コンソールでBring UpのResultが見れるらしい。
HoloConsoleにインストールされているChromeで以下のURLにアクセスするとCloud Builderのログイン画面が表示され、ログインするとDeployの経過が見れるようになりました。
https://10.0.0.221/bringup-result
見始めた時はvCenterのデプロイをしているところでした。
試しに子ESXiの1号機にログインしてみると、vCenterのインポートがモリモリ進んでいます。
見たところvCenterなんていないけどちゃんと進んでるのかなー、なんて思っていましたが、ネスト環境であることを忘れて最初は親ESXiを見てました…
リソースの制約のためか30分ほど時間が掛かりましたが、vCenterにログインできるようになりました。ホストの追加やクラスタの作成とか諸々進んでいるみたいです。
NSX Managerのデプロイが始まりました。結構時間がかかりましたが、ようやくNSX Managerのデプロイも終わりました。1時間もかかっているのはエクストリーム環境故か。。。
NSX Managerのデプロイあたりで親ESXiのCPUの利用率がエライことになってます。。。画像は100%ちょいですが、見ていた中でのMAXでは150%ほどまで言ったタイミングがありました。
親ESXiのメモリスタッツを見てみるとTier1 Memory(つまりRAMではなくSSDの方)もそれなりに消費されているようです。
SDDC Managerのデプロイが始まった。すでに3時間ほど経過しているがこれ本当に終わるのか。。。
ただ、HoloDeckデプロイのスクリプトの処理は引き続き何かしている模様。
しばらくするとWorkload Domain用のESXiのコミッショニングが完了して、HoloDeckのデプロイ全体も完了しました。
やっとSDDC Managerの管理コンソールにお目にかかることができました。。。
実はデフォルトのスクリプトや設定ではリソースが貧弱すぎて何度か失敗したので、一部スクリプトのリトライ化数の上限設定やJSONファイルをいじって何度目かのトライでようやっとたどり着けました。本来は不要な内容なのでいじった箇所などは別途紹介できればと思います。(いじった後は何度かやっても失敗しなくなりました。)
以上、エクストリームHoloDeckデプロイ手順でした。
以降はデプロイ後の停止や再起動の手順メモです。
2.HoloDeck環境の停止手順
使わないときは停止しておきたいので、停止と起動の手順もメモっておきます。
まずはNSX Managerをシャットダウン。
続いてSDDC Managerをシャットダウン。
vSANクラスタをシャットダウン。
vCenterがvSANクラスタの中のESXi上にいるけどいいの?と心配されますが、次へ。
次へ。
「SHUTDOWN」をクリック。
この後、vCenter仮想マシンや子ESXiたちは自動的にシャットダウンされます。
あとは必要に応じてHoloRouterやHoloConsoleの仮想マシンをシャットダウンします。
3.HoloDeck環境の起動手順
一度停止したHoloDeck環境の起動手順のメモです。
HoloConsoleとHoloRouterとCloud Builderを起動します。
HoloDeckにおいては、Cloud Builderが実はDNSサーバの役割を兼ねてたりするので起動をしないと正常に動作しません。
勝手にvCenterが起動してくる。(子ESXiの中で)
vCenterの管理コンソールにログインして、クラスタを右クリック後「Restart cluster」をクリック
その後NSX ManagerとSDDC Managerも起動します。
以上、エクストリームHoloDeckデプロイの実施記録でしたが、デプロイしたHoloDeck環境を使ってみるというまでにはまだ至らなかったので、いつかHoloDeckを色々使ってみるということもやってみたいと思います。
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