スキップしてメイン コンテンツに移動

UAG Edge Service ObservabilityでUAGの統計情報を見てみる


VMware Fling(https://flings.vmware.com/)というページでは様々な便利ツールが公開されています。
このブログでも以前macOSのVMware Tunnelを使用するという投稿(コチラ)で、しれっとFlingsで公開されているツールを使用した内容を記載したことがあります。

今回は、同じくFlingsで公開されているUAG Edge Service Observability(以下ESO)というツールを使用してUAGの統計情報を観察してみます。


大まかな流れは以下の通りです。
    1.OVAのデプロイ
    2.初期設定
    3.動作確認


1.OAVのデプロイ

OVAのテンプレートについては特段変わったところは無いです。

「テンプレートのカスタマイズ」画面ではホスト名はIPアドレスなどのネットワーク設定と管理者アカウントのパスワードの設定などを行います。
このあたりはUAGなんかをデプロイするときと似たようなイメージですね。


諸々の設定が完了したら「完了」をクリックします。


デプロイ完了後起動してみるとどうやらPhotonベースで作られているようです。


ブラウザで以下URLにアクセスするとESOのログイン画面が表示されます。
    URL:https://[ESOのIPアドレスかFQDN]/account/login


これでデプロイは完了したので、次に初期設定を行います。


2.初期設定

管理GUIにログインして監視対象のUAGを追加したりなどの設定を行います。
先ほど表示したログイン画面で、デプロイ時に設定したadminアカウントのパスワードを使用してログインします。


ログインが出来たらまずは管理対象のUAGを追加しないと何もできないため、「Manage UAG List」をクリックします。


管理対象となるUAGを一覧表示する画面が表示されますが、初期時はもちろん一覧には何も表示されませんのでこの画面から管理対象UAGを追加していきます。
「Add UAG」をクリックします。


以下の項目を入力し、「Save」をクリックします。
    Hostname or IP:UAGのIPアドレスかFQDN
    Friendly Name:任意の名前(一覧に表示されるのでわかりやすいものを)
    Admin Username:UAGサーバの管理GUIの管理者アカウント
    Password:上記のパスワード
    UAG Admin Portal Certificate Thumbprint: UAG管理GUIの証明書サムプリントをSHAXX=XX:XX…の形式で
    Deployment Type:ProdかUATかDEVから選択


追加が完了しました。追加当初は「Polling State」がINITとなっています。


しばらく待ち、ステータスが「POLLING」となれば正常に情報の取得ができている状態です。認証情報が間違っていたり、証明書のサムプリントが間違っていたりして、UAGに正常にアクセスができないと「ERROR」となってしまいます。


これで初期設定は完了です。次は実際の統計情報画面などを見ていきます。



3.動作確認

先ほど追加したUAGの統計情報を参照してみます。
統計情報を見るには、先ほど管理対象のUAGを追加した画面にて、右上の「View Dashboard」をクリックします。


Grafanaというオープンソースのデータ可視化ツールで作られているようです。セッション数などの統計情報が表示されています。以下の画像はHorizonのゲートウェイとしてのセッション情報のためBlastとかPCOIPの統計が表示されています。


UAGはその名の通りいろいろな機能が統合されたゲートウェイなので、Horizon以外の機能を有効化している場合はその統計情報も参照することができます。表示する統計情報を変更するには左上の「VMware Horizon Dashboard」という箇所をクリックします。


デフォルトで定義されているダッシュボードがいくつか用意されています。
例えば「VMware Tunnel Dashboard」をクリックすると、WS1 Tunnelのサービスの統計情報を確認することもできます。


UAGにも統計情報を確認するためのAPIがあるんですが、目視で確認するのは少し厳しいので、こういったESOのような可視化ツールがあれば便利ですね。


Flingsの利用はあくまで自己責任ではありますが、使い方を間違えなければ色々と便利なツールがたくさん公開されているので、運用上何か不便なことがあるときなどはそれを解消するツールが無いか探してみるのもよいかもしれません。






コメント

このブログの人気の投稿

Workspace ONE Accessに証明書認証でログイン

Workspace ONE AccessではSaaSなどのサービスへのアクセス管理ができますが、クライアント証明書認証の機能も備わっています。 ここでは、Workspace ONE UEMから配信した証明書を使用して、Workspace ONE Accessに証明書認証でログインする、ということをやってみます。 まずは、Workspace ONE UEMコンソールでの作業です。 すべての設定>システム>エンタープライズ統合>Workspace ONE Access>構成 へ移動し、「 エクスポート 」をクリックしてAirWatch認証局のルート証明書をエクスポートします。 次に、Windows向けにWorkspace ONE Access認証用証明書プロファイルを作成してデバイスに対して配信します。 SCEPペイロードを選択し、「 資格情報ソース 」は「 AirWatch認証局 」を選択します。証明書テンプレートは「 証明書(クラウド展開) 」です。 【補足】 上記のプロファイルで配信した証明書は 秘密キーのエクスポートができない ようになっているため、使い回しを防ぐことができます。つまり、私用のデバイスにインポートし直してログインしてしまおう...ということはできない仕組みになっているワケですね。 次はWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 IDとアクセス管理>管理>認証方法をクリックし、「 証明書(クラウドデプロイ) 」の設定を変更します。(UEMのプロファイルで選択した証明書テンプレートと同じ名前ですね。若干の誤差はありますが...) 始めに、「 証明書アダプタを有効にする 」にチェックを入れ、「 ルートおよび中間CA証明書 」のところには先ほどWorkspace ONE UEMからエクスポートした証明書をアップロードし、「 証明書の失効を有効にする 」にもチェックを入れておきます。 【補足】 公的認証局であっても、ここでルート証明書をアップロードしない限り証明書認証はできないので、今回の例では Workspace ONE UEM内部の認証局から発行されている証明書以外では認証できない 構成にすることができます。 少し下にスクロールして「 OCSPの失効を有効にする 」にチェックを入れ、「 OCSPレスポンダの署名証明書 」には

Workspace ONE AccessでOpenID Connect連携

Workspace ONE Accessはその名の通りSaaSなどへのアクセス管理をすることができる製品ですが、Identity Providerの役割を果たすことも可能で、以下のフェデレーションプロトコルに対応しています。  -WS-Federation  -SAML  -OpenID Connect WS-FederationはOffice365と連携する際などに利用したりするヤツですね。 個人的な感覚では、クラウドサービスはSAML認証に対応しているものが多いのでWorkspace ONE Accessと認証連携する場合、SAMLを利用するケースが一番多い気がします。 また、設定ガイド( SAML ベース SSO 統合のドキュメント センター )なんかも公開されており、連携のハードルは比較的低いと思います。 一方で、OpenID Connectの利用に関してはかなり情報が少ない気がしてます... ただ、OpenID Connectも認証連携の仕組みとしては代表的なものの一つではありますので、今回はOpenID Connectを使用してWorkspace ONE Accessと認証連携をしてみたいと思います。(連携先のサービスにはRedmineを使用します。) まずはWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 カタログ>Webアプリケーション とクリックして、Workspace ONE Accessのアプリカタログに載せるWebアプリの一覧を開き、「 新規 」をクリックします。 「 名前 」に入力した値はそのままユーザーのアプリカタログに表示されるので、わかりやすい名称にします。入力したら次に進みます。 【補足】 いくつかのサービスは連携用のテンプレートがあり、「 またはカタログから参照 」をクリックすることで利用が可能です。今回使用するRedmineについても、SAML連携であればテンプレートがあるので比較的カンタンに設定できると思います。 まずは、「認証タイプ」で「 OpenID 接続 」を選びます。(おそらくOpenID Connectが訳されているのでしょうが、何か違うような...) すると、OpenID Connect連携用の設定項目が現れるので、各設定を入れていきます。 「 クライアントID 」と「 クライアント シークレ

Workspace ONE AccessからServiceNowにシングルサインオン(SAML)

以前、Workspace ONEと他システム間で、 OpenID Connect で連携する内容をポストしましたが、今回は SAML を利用したシングルサインオンの構成を検証してみました。 ServiceNow と SAML連携 して、WS1のポータルからシングルサインオンする構成を試してみます。 大枠の流れとしては以下の通りです。      1.ServiceNow(SP)のSAML認証設定          1.1. WS1 AccessからSAML連携に必要な情報を取得           1.2.SAML認証設定      2.WS1 Access(IDP)でSAML認証設定      3.動作確認 1.ServiceNow側(SP)でSAML認証設定 まずは、今回の構成ではSP(Service Provider)となるServiceNow側でSAMLによるシングルサインオンを可能とするように構成します。 1.1.WS1 Accessから S AML連携に必要な情報を取得 まずは、WS1 AccessのIDPメタデータのURLを取得します。 [カタログ]>[Webアプリケーション]をクリック後、[設定]をクリックします。 左ペインから[SAMLメタデータ]をクリック後、IDPメタデータの[URLをコピー]をクリックします。 クリップボードにコピーされるので、テキストエディタにでも貼り付けておきます。 次に、WS1 AccessのIDP署名証明書を取得します。 左ペインから、[SAMLメタデータ]をクリック後、署名証明書の[ダウンロード]をクリックします。 こんなファイルがダウンロードされます。 1.2.SAML認証設定 続いて、ServiceNow側のSAML認証設定を行います。 ServiceNowの管理コンソールにログインし、検索バーに[saml]と入力後、[SAML2 Single Sign-On]配下の[Certificate]をクリックします。 後で、使用するため先ほどダウンロードした、[signingCertificate.cer]をテキストエディタで開いておきます。 証明書の一覧画面で、[New]をクリックします。 Nameに[SAML 2.0]と入力して下にスクロールします。 PEM Certificateに先ほどテキストエディタで開い