スキップしてメイン コンテンツに移動

Mobile FlowsでMS Plannerと連携


以前、Mobile Flowsを利用してServiceNowと連携することによりServiceNowのワークフローをIntelligent Hubで処理するという内容をポストしましたが、今回はMS Plannerと連携するという検証を行ってみました。

MS Plannerはタスク管理なんかを行うことができるツールですが、Mobile FlowによりWS1と連携することで、Planner上で割り当てられたタスクの割り当て通知やタスクの完了としてマーク、コメントの実施などがHub上でできるようになる、という具合です。

ざっくりの流れは以下の通りです。
    1.Azure ADで連携用のアプリを登録
    2.WS1 UEMでMobile Flows OOTBコネクターを設定
    3.動作確認
        3.1.Intelligent Hubで通知を有効化
        3.2.Plannerでタスクをユーザに割り当て
        3.3.Intellligent Hubで通知を確認・タスクを承認


1.Azure ADで連携用のアプリを登録

AzureADの管理コンソールにアクセスし、左ペインから[アプリの登録]をクリックします。


「新規登録」をクリックします。


以下のように設定して保存します。


作成後、左ペインから[認証]をクリックして以下の通り設定を変更後、[保存]をクリックします。
-暗黙の付与
 -アクセストークン:チェックを入れる
 -IDトークン        :チェックを入れる
-既定のクライアントの種類:はい


次に、左ペインから「証明書とシークレット」をクリックし、「新しいクライアント シークレット」をクリックします。


「説明」は適当に入力後、「有効期限」を「なし」に設定し、「追加」をクリックします。


「クライアントシークレット」に値が生成されるので、「クリップボードにコピー」ボタンをクリックして控えておきます。


次に、左ペインから「APIのアクセス許可」をクリック後、「アクセス許可の追加」をクリックします。


API一覧の中から「Microsoft Graph」をクリックします。


「委任されたアクセス許可」をクリックすると検索ボックスが表示されるため、以下の値をそれぞれ入力し、左のチェックボックスにチェックを入れます。


すべてのチェックが完了後、「アクセス許可の追加」をクリックします。
        


「○○に管理者の同意を与えます」をクリックします。


最後に、左ペインから「概要」をクリック後、「アプリケーション(クライアント)ID」の「クリップボードにコピー」ボタンをクリックし、値を控えておきます。



2.WS1 UEMでMobile Flows OOTBコネクターを設定

Microsoft Plannerの「追加」をクリックします。


「基本情報」では、以下の通り設定し、「次へ」をクリックします。
-ベースURL:https://graph.microsoft.com/v1.0


「カテゴリ」はデフォルトのまま次へ進み、「認証」で下記の通り設定後、「次へ」をクリックします。
※下記以外は適切な値が自動入力されます。
 -client_id:前章で控えた「アプリケーション(クライアント)ID」の値
 -client_secret:前章で控えた「クライアントシークレット」の値


「通知方法」はデフォルトのまま次へ進み、「レビュー」で「送信」をクリックします。



3.動作確認

    3.1.Intelligent Hubで通知を有効化

タスクが割り当てられたユーザーでWorkspace ONE Accessにログイン後、アカウントのアイコンをクリックし、[アカウント]をクリックします。


「通知の統合」の「Microsoft Planner」のチェックボックスにチェックを入れます。


こんな感じの画面が出たら、このタブは閉じます。


[Microsoft Planner]のチェックボックスがオンになります。



    3.2.Plannerでタスクをユーザに割り当て

検証用に期限を当日にしたタスクをユーザーに割り当て、[タスクを追加]をクリックします。



    3.3.Intellligent Hubで通知を確認・タスクを承認

Webブラウザを開き、Workspace ONE Accessにログイン後、「おすすめ」タブをクリックすると「Planner Assist」という通知が来ているので「更に表示」をクリックして詳細を見てみます。


通知の詳細が確認できます。[アクション]をクリック後、[Complete]をクリックします。


メッセージボックスに何らか入力後、「Reply To Message」をクリックします。


Planner側でタスクの状態を確認すると、進行状況が[完了済み]となり、Hubのコメント欄で入力した内容が[コメント]エリアに表示されていることが確認できます。




この検証でも行ったようにタスクの作成や割り当てなどは連携するサービス側(つまりPlanner側)で行う必要がありますが、Mobile Flowsを利用することでちょっとした更新などはHubで行えてしまうので、わざわざPCを立ち上げてPlannerにログインしてタスクを完了としてマークして...という手間を省くことができるかもしれません。


コメント

このブログの人気の投稿

Workspace ONE Accessに証明書認証でログイン

Workspace ONE AccessではSaaSなどのサービスへのアクセス管理ができますが、クライアント証明書認証の機能も備わっています。 ここでは、Workspace ONE UEMから配信した証明書を使用して、Workspace ONE Accessに証明書認証でログインする、ということをやってみます。 まずは、Workspace ONE UEMコンソールでの作業です。 すべての設定>システム>エンタープライズ統合>Workspace ONE Access>構成 へ移動し、「 エクスポート 」をクリックしてAirWatch認証局のルート証明書をエクスポートします。 次に、Windows向けにWorkspace ONE Access認証用証明書プロファイルを作成してデバイスに対して配信します。 SCEPペイロードを選択し、「 資格情報ソース 」は「 AirWatch認証局 」を選択します。証明書テンプレートは「 証明書(クラウド展開) 」です。 【補足】 上記のプロファイルで配信した証明書は 秘密キーのエクスポートができない ようになっているため、使い回しを防ぐことができます。つまり、私用のデバイスにインポートし直してログインしてしまおう...ということはできない仕組みになっているワケですね。 次はWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 IDとアクセス管理>管理>認証方法をクリックし、「 証明書(クラウドデプロイ) 」の設定を変更します。(UEMのプロファイルで選択した証明書テンプレートと同じ名前ですね。若干の誤差はありますが...) 始めに、「 証明書アダプタを有効にする 」にチェックを入れ、「 ルートおよび中間CA証明書 」のところには先ほどWorkspace ONE UEMからエクスポートした証明書をアップロードし、「 証明書の失効を有効にする 」にもチェックを入れておきます。 【補足】 公的認証局であっても、ここでルート証明書をアップロードしない限り証明書認証はできないので、今回の例では Workspace ONE UEM内部の認証局から発行されている証明書以外では認証できない 構成にすることができます。 少し下にスクロールして「 OCSPの失効を有効にする 」にチェックを入れ、「 OCSPレスポンダの署名証明書 」には

Workspace ONE AccessでOpenID Connect連携

Workspace ONE Accessはその名の通りSaaSなどへのアクセス管理をすることができる製品ですが、Identity Providerの役割を果たすことも可能で、以下のフェデレーションプロトコルに対応しています。  -WS-Federation  -SAML  -OpenID Connect WS-FederationはOffice365と連携する際などに利用したりするヤツですね。 個人的な感覚では、クラウドサービスはSAML認証に対応しているものが多いのでWorkspace ONE Accessと認証連携する場合、SAMLを利用するケースが一番多い気がします。 また、設定ガイド( SAML ベース SSO 統合のドキュメント センター )なんかも公開されており、連携のハードルは比較的低いと思います。 一方で、OpenID Connectの利用に関してはかなり情報が少ない気がしてます... ただ、OpenID Connectも認証連携の仕組みとしては代表的なものの一つではありますので、今回はOpenID Connectを使用してWorkspace ONE Accessと認証連携をしてみたいと思います。(連携先のサービスにはRedmineを使用します。) まずはWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 カタログ>Webアプリケーション とクリックして、Workspace ONE Accessのアプリカタログに載せるWebアプリの一覧を開き、「 新規 」をクリックします。 「 名前 」に入力した値はそのままユーザーのアプリカタログに表示されるので、わかりやすい名称にします。入力したら次に進みます。 【補足】 いくつかのサービスは連携用のテンプレートがあり、「 またはカタログから参照 」をクリックすることで利用が可能です。今回使用するRedmineについても、SAML連携であればテンプレートがあるので比較的カンタンに設定できると思います。 まずは、「認証タイプ」で「 OpenID 接続 」を選びます。(おそらくOpenID Connectが訳されているのでしょうが、何か違うような...) すると、OpenID Connect連携用の設定項目が現れるので、各設定を入れていきます。 「 クライアントID 」と「 クライアント シークレ

Workspace ONE AccessからServiceNowにシングルサインオン(SAML)

以前、Workspace ONEと他システム間で、 OpenID Connect で連携する内容をポストしましたが、今回は SAML を利用したシングルサインオンの構成を検証してみました。 ServiceNow と SAML連携 して、WS1のポータルからシングルサインオンする構成を試してみます。 大枠の流れとしては以下の通りです。      1.ServiceNow(SP)のSAML認証設定          1.1. WS1 AccessからSAML連携に必要な情報を取得           1.2.SAML認証設定      2.WS1 Access(IDP)でSAML認証設定      3.動作確認 1.ServiceNow側(SP)でSAML認証設定 まずは、今回の構成ではSP(Service Provider)となるServiceNow側でSAMLによるシングルサインオンを可能とするように構成します。 1.1.WS1 Accessから S AML連携に必要な情報を取得 まずは、WS1 AccessのIDPメタデータのURLを取得します。 [カタログ]>[Webアプリケーション]をクリック後、[設定]をクリックします。 左ペインから[SAMLメタデータ]をクリック後、IDPメタデータの[URLをコピー]をクリックします。 クリップボードにコピーされるので、テキストエディタにでも貼り付けておきます。 次に、WS1 AccessのIDP署名証明書を取得します。 左ペインから、[SAMLメタデータ]をクリック後、署名証明書の[ダウンロード]をクリックします。 こんなファイルがダウンロードされます。 1.2.SAML認証設定 続いて、ServiceNow側のSAML認証設定を行います。 ServiceNowの管理コンソールにログインし、検索バーに[saml]と入力後、[SAML2 Single Sign-On]配下の[Certificate]をクリックします。 後で、使用するため先ほどダウンロードした、[signingCertificate.cer]をテキストエディタで開いておきます。 証明書の一覧画面で、[New]をクリックします。 Nameに[SAML 2.0]と入力して下にスクロールします。 PEM Certificateに先ほどテキストエディタで開い