スキップしてメイン コンテンツに移動

Cisco DuoでWorkspace ONE Accessにログイン


Cisco Duoと連携することでWorkspace ONE Accessの多要素認証にDuoのMFA機能を組み込むことができます。

Cisco Duoは二要素認証によってサービスアクセス時のセキュリティを高め、保護することができるプラットフォームですが、その他にもデバイスのセキュリティ状態などの健全性の可視化やシングルサインオン機能なども備えているようです。

また、10ユーザまでは無償で使用できるFreeライセンスもあるところは、検証を行う上ではうれしいポイントです。

Workspace ONE AccessとDuoを連携し、Accessへのログイン時にDuoの2要素認証を使用する、という動作を見てみたいと思います。

ざっくりの流れは以下の通りです。
 1.Duo側の準備
 2.Workspace ONE AccessでDuo認証有効化
 3.ログインして動作確認
  3.1.初回ログイン時の登録
  3.2.次回以降のDuo認証によるログイン


1.Duo側の準備

Duoの管理コンソールでWorkspace ONE Accessと連携するための設定をします。
よくあるSaaSの設定だと、OAuthクライアントを作るのに近いイメージです。

Duoの管理コンソールにログイン後、左ペインの[Applications]>[Protect an Application]をクリックします。


検索ボックスに「web sdk」と入力すると、候補に「Web SDK」が出て来るので、[Protect]をクリックします。


Detailsセクションの以下の値を控えておきます。
 -Client ID
 -Client secret
 -API hostname


Nameをわかりやすい値に変えて、保存します。



2.Workspace ONE AccessでDuo認証有効化

次は、Workspace ONE Access側でDuo認証を有効化します。

WS1 Accessで[IDとアクセス管理]>[認証方法]をクリック後、[DUOセキュリティ]の構成ボタンをクリックします。


[Duoセキュリティを有効にする]にチェックを入れた後、以下の通り設定して、[保存]をクリックします。



IDプロバイダ設定の方でも忘れずに有効化しておきます。


DUOセキュリティ認証を1要素目の二人称とすることはできないので何らかの認証方法を1要素目にしておき、[および]で[DUOセキュリティ]を選択して「保存」をクリックします。



3.動作確認

ここまでで設定は完了したので、実際にログインしてみて動きを見ます。

3.1.初回ログイン時の登録

初回ログイン時にはユーザがDuoの認証時に使用するデバイスをDuoに登録する処理が必要になります。初回セットアップが完了すると次回以降はDUOアプリを使って認証することができるようになります。

1要素目の認証を通過すると、ログインプロンプトにDUOの画面が表示されるので初回セットアップを実施します。「Start setup」をクリックします。


「Mobile phone」のラジオボタンにチェックを入れ、[Continue]をクリックします。


認証に使うスマートフォンの電話番号を入力後、[You entered ….Is this the correct number?]にチェックを入れ、[Continue]をクリックします。


デバイスタイプのラジオボタンにチェックを入れ、[Continue]をクリックします。


スマートフォンにDUO Mobileアプリをインストールして起動し、[I have Duo Mobile]をクリックします。


スマートフォンのDuo Mobileアプリのスキャナで、QRコードを読み取ります。


読み取りが完了すると、QRコードにチェックマークが表示されるので、[Continue]をクリックします。


ログイン時にデフォルトでどの認証方法を使用するか決めることができるので、プルダウンから[Automatically send device a Duo Push]を選択します。


[Save]をクリックします。


ここまでで初回ログイン時のDuo側への登録は完了したので、[Continue to Login]をクリックします。以降は次回以降のログインと同じフローになります。



3.2.次回以降のDuo認証によるログイン

1要素目の認証を通過するとDuo認証に進み、スマホに承認要求通知が送信されたことを通知するメッセージが表示されます。


スマートフォンでDuoアプリを見てみると、ログイン要求が表示されているので、[承認]をタップします。


ログイン画面にはログインが成功したことを示すメッセージが表示されたあと...


ログインが完了しました。



Workspace ONE AccessにはデフォルトでVerifyという多要素認証機能が組み込まれているので、もちろんそちらを利用することも出来ますが、すでにDuoを利用している企業などでは、Duoと連携することでも多要素認証を実現することができますね。


コメント

このブログの人気の投稿

Workspace ONE Accessに証明書認証でログイン

Workspace ONE AccessではSaaSなどのサービスへのアクセス管理ができますが、クライアント証明書認証の機能も備わっています。 ここでは、Workspace ONE UEMから配信した証明書を使用して、Workspace ONE Accessに証明書認証でログインする、ということをやってみます。 まずは、Workspace ONE UEMコンソールでの作業です。 すべての設定>システム>エンタープライズ統合>Workspace ONE Access>構成 へ移動し、「 エクスポート 」をクリックしてAirWatch認証局のルート証明書をエクスポートします。 次に、Windows向けにWorkspace ONE Access認証用証明書プロファイルを作成してデバイスに対して配信します。 SCEPペイロードを選択し、「 資格情報ソース 」は「 AirWatch認証局 」を選択します。証明書テンプレートは「 証明書(クラウド展開) 」です。 【補足】 上記のプロファイルで配信した証明書は 秘密キーのエクスポートができない ようになっているため、使い回しを防ぐことができます。つまり、私用のデバイスにインポートし直してログインしてしまおう...ということはできない仕組みになっているワケですね。 次はWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 IDとアクセス管理>管理>認証方法をクリックし、「 証明書(クラウドデプロイ) 」の設定を変更します。(UEMのプロファイルで選択した証明書テンプレートと同じ名前ですね。若干の誤差はありますが...) 始めに、「 証明書アダプタを有効にする 」にチェックを入れ、「 ルートおよび中間CA証明書 」のところには先ほどWorkspace ONE UEMからエクスポートした証明書をアップロードし、「 証明書の失効を有効にする 」にもチェックを入れておきます。 【補足】 公的認証局であっても、ここでルート証明書をアップロードしない限り証明書認証はできないので、今回の例では Workspace ONE UEM内部の認証局から発行されている証明書以外では認証できない 構成にすることができます。 少し下にスクロールして「 OCSPの失効を有効にする 」にチェックを入れ、「 OCSPレスポンダの署名証明書 」には

Workspace ONE AccessでOpenID Connect連携

Workspace ONE Accessはその名の通りSaaSなどへのアクセス管理をすることができる製品ですが、Identity Providerの役割を果たすことも可能で、以下のフェデレーションプロトコルに対応しています。  -WS-Federation  -SAML  -OpenID Connect WS-FederationはOffice365と連携する際などに利用したりするヤツですね。 個人的な感覚では、クラウドサービスはSAML認証に対応しているものが多いのでWorkspace ONE Accessと認証連携する場合、SAMLを利用するケースが一番多い気がします。 また、設定ガイド( SAML ベース SSO 統合のドキュメント センター )なんかも公開されており、連携のハードルは比較的低いと思います。 一方で、OpenID Connectの利用に関してはかなり情報が少ない気がしてます... ただ、OpenID Connectも認証連携の仕組みとしては代表的なものの一つではありますので、今回はOpenID Connectを使用してWorkspace ONE Accessと認証連携をしてみたいと思います。(連携先のサービスにはRedmineを使用します。) まずはWorkspace ONE Accessの管理コンソールでの作業です。 カタログ>Webアプリケーション とクリックして、Workspace ONE Accessのアプリカタログに載せるWebアプリの一覧を開き、「 新規 」をクリックします。 「 名前 」に入力した値はそのままユーザーのアプリカタログに表示されるので、わかりやすい名称にします。入力したら次に進みます。 【補足】 いくつかのサービスは連携用のテンプレートがあり、「 またはカタログから参照 」をクリックすることで利用が可能です。今回使用するRedmineについても、SAML連携であればテンプレートがあるので比較的カンタンに設定できると思います。 まずは、「認証タイプ」で「 OpenID 接続 」を選びます。(おそらくOpenID Connectが訳されているのでしょうが、何か違うような...) すると、OpenID Connect連携用の設定項目が現れるので、各設定を入れていきます。 「 クライアントID 」と「 クライアント シークレ

Workspace ONE AccessからServiceNowにシングルサインオン(SAML)

以前、Workspace ONEと他システム間で、 OpenID Connect で連携する内容をポストしましたが、今回は SAML を利用したシングルサインオンの構成を検証してみました。 ServiceNow と SAML連携 して、WS1のポータルからシングルサインオンする構成を試してみます。 大枠の流れとしては以下の通りです。      1.ServiceNow(SP)のSAML認証設定          1.1. WS1 AccessからSAML連携に必要な情報を取得           1.2.SAML認証設定      2.WS1 Access(IDP)でSAML認証設定      3.動作確認 1.ServiceNow側(SP)でSAML認証設定 まずは、今回の構成ではSP(Service Provider)となるServiceNow側でSAMLによるシングルサインオンを可能とするように構成します。 1.1.WS1 Accessから S AML連携に必要な情報を取得 まずは、WS1 AccessのIDPメタデータのURLを取得します。 [カタログ]>[Webアプリケーション]をクリック後、[設定]をクリックします。 左ペインから[SAMLメタデータ]をクリック後、IDPメタデータの[URLをコピー]をクリックします。 クリップボードにコピーされるので、テキストエディタにでも貼り付けておきます。 次に、WS1 AccessのIDP署名証明書を取得します。 左ペインから、[SAMLメタデータ]をクリック後、署名証明書の[ダウンロード]をクリックします。 こんなファイルがダウンロードされます。 1.2.SAML認証設定 続いて、ServiceNow側のSAML認証設定を行います。 ServiceNowの管理コンソールにログインし、検索バーに[saml]と入力後、[SAML2 Single Sign-On]配下の[Certificate]をクリックします。 後で、使用するため先ほどダウンロードした、[signingCertificate.cer]をテキストエディタで開いておきます。 証明書の一覧画面で、[New]をクリックします。 Nameに[SAML 2.0]と入力して下にスクロールします。 PEM Certificateに先ほどテキストエディタで開い